【用語解説】嫌気

嫌気とは

嫌気（いやけ）とは、株式や為替などの投資相場において、特定のニュースや出来事が市場にネガティブな影響を与える場合、その反応として市場が下落する現象を指す言葉です。

この「嫌気」は、投資家の心理状態を反映しており、マイナスの情報がもたらされることで、投資家が売りの姿勢を強め、結果として相場が下落する状況を示します。

 

嫌気の要因には、経済指標の悪化、企業業績の予想外の下方修正、地政学的リスクの高まり、自然災害などが挙げられます。

例えば、ある大企業が大幅な赤字決算を発表した場合、そのニュースは市場にとってネガティブな材料となり、投資家がその企業の株を売る動きが強まり、株価が急落することがあります。このような状況で「嫌気して売られる」という表現が使われます。

 

嫌気とは対照的に、ポジティブなニュースや出来事に対する市場の好意的な反応を「好感（こうかん）」と呼びます。

好感が市場に広がると、投資家は買いの姿勢を強め、相場が上昇することになります。したがって、嫌気と好感は相場の動きを理解する上で重要な概念となります。

 

嫌気が広がる背景には、投資家（市場）の心理が大きく影響しており、投資家は未来の不確実性に対して迅速に反応し、リスク回避のために迅速に行動することが求められます。

このため、ネガティブなニュースが報じられた場合、瞬時に多くの投資家が売りに回ることで市場が急落することがあります。

 

また、嫌気の広がりは、特定の業界や地域に限定されることもあれば、グローバルな影響を及ぼすこともあります。例えば、国際的な政治緊張が高まると、その影響は一国に留まらず、世界中の市場に波及することがあります。

このような場合、グローバルな投資家が一斉にリスク資産から退避するため、株式市場だけでなく、為替市場や商品市場にも大きな影響を与えることがあります。

 

総嫌気は市場の下落を引き起こす重要な要因であり、投資家にとってはリスク管理の一環として注目すべき現象です。嫌気の動向を正確に把握し、適切な投資判断を行うことで、リスクを最小限に抑え、長期的な投資成果を上げることが可能となるでしょう。